第一章:我流と独学の違い。では、
最初から完全オリジナルか、
知識を学び、自分で試行錯誤するかの違いだと、
そうお伝えしました。
第二章:記憶のメカニズムでは、
『短期記憶』と『長期記憶』について、
何事も、習得には長期記憶が必要で、
”無意識レベル”にする事が肝である、
そうお伝えして来ました。
今回は、その長期記憶の方法です。
長期記憶が、スイングを身に付ける上で、
重要なポイントであると同時に、
【なぜスイングが上達しないのか?】
これについての解でもあります。
今まで、毎週欠かさず練習しても、
週に数回練習しても、どれだけ知識を学んでも。
なぜか一向に上達しないのは、
【短期記憶】と【長期記憶】が、
大きく関わっています。
説明するよりも、
実際に目で確認した方が早いですので、
コチラの図を、まずはご覧下さい。
これは、人間の記憶を科学的に実証しようと、
膨大な記憶実験を行った際のデータです。
割とご存知の方も多いかと思います。
節約率とありますが、
要は、覚えてるパーセンテージです。
この図を見ると、
週に1回の練習頻度だとして、
【実に77%の記憶が忘れられています】
『それなら毎日練習すればいいの?』
そう思われるかも知れませんが、
良く見てみて下さい。
例え毎日だとしても、
1日後には、節約率26%ですので、
【74%は記憶していない】事になります。
つまり、毎日でも週に1回でも、
人の記憶量に、左程違いは見られない。
と言う事です。
これ、毎日練習する人は、
かなりショッキングな内容ですよね(苦笑)
気を取り直して、
今回は『長期記憶』させる方法ですので、
そちらを説明しますね。
まず、長期記憶の必要性は、
ゴルフスイングを無意識レベル。
つまり、”歩く”と同等レベルにまで、
その動作を覚えこませる事で、
安定したスイングが身に付くと言う事でした。
問題は、間違った動作では何の意味も無く、
正しい動作で長期記憶するからこそ、
私たちの目的を達成するのですが、
それは、最後にお伝えするとして、
まずは、長期記憶の方法を知って下さい。
これを理解しない事には、
今まで通り、やっても同じ結果。
になるかも知れません。
そうなっては最悪ですよね。
ですので、ここでしっかりと、
【長期記憶】の方法を理解して欲しいと思います。
特に難しい話しではありませんので、
安心して見て下さいね。
■反復練習による長期記憶
これも、実際に図で説明した方が、
遥かに理解が早いので引用しますね。
まず、長期記憶の特性として、
『1回目よりも2回目の方が忘れる率が低くなる』
と言う利点が上げられます。
そして、2回目よりも3回目・4回目と、
反復回数を繰り返す事で、
どんどん緩やかな曲線を描きます。
図にもあるように、
復習して繰り返すのと、繰り返さないのとでは、
【実に4倍】もの定着率の差が生まれます。
ゴルフスイングを身に付ける上で、
これは致命傷になりかねませんね。
これが、中々結果が出せるスイングにならない、
その最たる理由になります。
いくら、知識を学んでも、1週間スパンでの、
練習や、月1のラウンドでは、
記憶のほとんどが失われる為、
”効率的に記憶が出来ない”
と言う事になります。
ですが、1日でも1週間でも、
約7割近くの記憶を忘れるなら、
何をやっても意味がないのでは?
そう思うかも知れませんね。
ここから、その長期記憶させる為の方法を、
しっかりとお伝えしますので、
今まで以上に理解を深めて下さいね。
■長期記憶させるには?
もう一度図を見て見ましょう
長期記憶させるには、何回も繰り返し、
忘れては思い出す事で身に付くと言う流れです。
であれば、例え1日で7割を忘れても、
毎日繰り返せば、曲線が緩やかになり、
1カ月後には身に付く事になりますね。
でも、
『毎日なんて無理』
と言うのが本音でしょう。
私としても、記憶のメカニズムを説明して、
単純に
『長期記憶させる事が大事なので、
毎日練習しましょうね!』
で終わっては、恥ずかし過ぎます。
「例え、練習量自体が普段から圧倒的に少なくても、
ラウンド頻度が月に1回程度だとしても、
ゴルフは独学でも上達(進化)は可能。」
これを最初にコンセプトとして掲げている以上は、
まさか、コレでは終われませんので(笑)
それに、毎日の復習が必ずしも良い訳ではありません。
あくまで”経験上”ですが、
少し間を空けてからの方が、
記憶が上手い事整理されて、
【すんなり入る】
事が良く起こりました。
だから、根拠を聞かれると難しいですが、
私自身の経験則と、図の理論の提唱者の、
膨大な実験結果から、信憑性はあるはずです。
●長期記憶のコツ
では、長期記憶のコツをお伝えします。
色々な実験・研究結果では、
【およそ50%忘れた頃に復習する】
と定着効果が高いそうです。
沢山やっても効率が良くない訳です。
そこから逆算した復習スパンを算出すると、
【1日後、3日後、7日後、1ヶ月後、3ヶ月後】
となります。
(あくまで目安ですが)
これらを踏まえて効率的に長期記憶させるには、
1カ月のスケジュールを立てる事です。
もし、これを読んでから練習に行く日を決めたら、
そこが0日目とします。
そしたら、1日後、3日後、7日後、、、
と言う風に練習日を決めて取り組めば、
忘却曲線による、長期記憶の恩恵を受けられます。
逆に、毎日同じことの復習は、
記憶の整理が追い付かなくて逆効果です。
この記憶方法は、ゴルフに限らず、
何にでも使えるので、普段からお役立て下さい。
1日後、3日後、7日後、1カ月後。
このスケジュールが効果的な復習スパンです。
が、ここから更に飛躍的に動作を長期記憶させる、
その方法が”ゴルフスイング最終進化論”です。
要は、記憶の整理をしっかりとして、すんなり入る体制を取り、
定着するまでの復習頻度を増やせば短時間で身に付く。
と言えますよね。
心配はいりません。
難しい事をする訳でも、面倒な事もありません。
ただ、ほんの少しだけ工夫をすれば、
誰でも記憶させる事が出来る方法です。
では、次回がいよいよ最終章となりました。
この長期記憶の定着化を図る為に、
ゴルフスイングにどう活用するのか?
これをお伝えします。
私の集大成とも呼べるスイング進化論です。
ご期待下さいませ。