ここからは実際にボールを打つ事で、

自宅でのスイングと実際の動きを繋げます。

 

自宅でのイメージの通りにボールを前にしても再現出来るか?

 

中々すぐには同じようには打てないと思います。

 

やっぱり分かってはいても、力が入ったりしますし、

この感覚で良いと思っていたけど実際にやったら違った。

そう言った事も必ずあるわけです。

 

スイングを修得するには必要な段階があって、

1、各動きをそれぞれ身に付けて一つにする。

2、実際にボールを打ちながら再現性を高める。

 

この【実際にボールを打つ】

に関してもいきなりやろうとしても、

中々思うようにならないのは、段階があるからです。

 

イメージと実際にボールを打つ時とでは、

感覚や動きが変わってしまうのは仕方がありません。

 

それを違和感なく実践での再現性を高めていくには、

徐々にスイングをイメージと合わせる練習が必要になります。

 

いきなりフルスイングまでイメージ通りに出来れば、

それはもう相当のセンスの持ち主だと思います。

 

ですからここで焦る必要も全くありません。

 

それに、段階的にじっくり作ったスイングは、

一度でも身に付けば忘れたりする事はありません。

 

”一生モノ”

 

だと言う事です。

 

ここから実践練習になりますが、

この段階を一歩ずつ確実にクリアすれば、

その後は一気に上昇します。

 

正にスイングの土台とも呼べる部分です。

 

この土台を作らない事には先に進みませんし、

焦って次に進んでもそこで行き止まります。

 

結局はこの練習に戻ってくる羽目になるだけですし、

この練習をどれだけ反復したかが90台と80台の、

スイングレベルの差だと思って取り組んでみて下さい。

 

では、実践練習に早速移りましょう。

 

・ハーフショット

通称”ビジネスゾーン”と呼ばれますね。

 

既にたま吉通信でお渡ししているコンテンツですので、

ハーフショットが何も考えず無意識にカツンカツンと打てれば、

次の実践練習に移って頂いて構いません。

 

ここでは以前のコンテンツでも、

『中々思うように打てるようにならなかった。』

と言う場合、掘り下げてお伝えしたいと思います。

 

その前にまず、

『ビジネスゾーンがなぜ大切なのか?』

ここを少し補足したいと思います。

 

なぜ大切なのかのポイントは2つあって、

1、始動で正しいスイングプレーンに乗せる。

2、スイングが大きくなっても、このゾーンは常に同じ。

この2点です。

 

1、始動で正しいスイングプレーンに乗せると言うのは、

ゴルフスイングは始動からテークバックでプレーンを外れると、

後でまた戻す事が非常に難しく困難になります。

 

一度でも外れたプレーンを元に戻すのは至難の技。

 

だと言う事ですね。

 

ビジネスゾーンの練習と言うのは、

最初からオンプレーンに乗せる為に、

非常に効果が高い練習方法になります。

 

始動からプレーンを外さない動きや感覚を、

この練習で身に付けると言う訳ですね。

 

最初から外れているのに、いくらフルスイングしても、

それはあまり良い練習とは言えません。

 

始動からテークバックをオンプレーンに乗せる練習に、

フルスイングのスイング幅は必要無いとも言えます。

 

ですのでまずは、

”始動からテークバックで正しい軌道に乗せる。”

事を身に付ける為に練習します。

 

次に、

2、スイングが大きくなっても、このゾーンは常に同じ。

これはどう言う意味かと言いますと、

 

”どんなにスイングを大きくしても、

必ずビジネスゾーンのエリアでは

ハーフショットと同じスイングになる。”

 

つまり、腰から腰のスイングエリアに入ったら、

全てハーフショットと同じ動きになると言う事です。

 

 

この2つのポイントがハーフスイングが重要で、

スイングの全ての基礎と呼ばれる理由になります。

 

ハーフショットでは両脇が締まり、両肘が常に腰骨を指したまま、

身体と腕が同調して身体の回転だけで打ちます。

 

この感覚と動作が掴めれば何も意識しなくても、

ハーフショットは簡単に打てるようになります。

 

ハーフショットが上手く打てないのは、

身体の回転では無く、手や腕でスイングするからで、

仮に腕と体をグルグル巻きにされて打つと打てます(笑)

 

考え方の順序と理屈の問題なのですが、

トップでの肘の向きや肩の回転角度など、

”その形”で覚えていたり再現しようとするから、

中々思うようにならないわけです。

 

トップの形ありきなのではなくて、

結果としてのトップの形と言う事です。

 

もっとシンプルに順を追って説明しますね。

 

アドレスで両脇を上から胸にしっかりと乗せて、

両脇にしっかりと力をいれて維持するようにします。

 

次に両肘が腰骨を向くように肘の内側を正面に向けて、

グリップを握ってアドレスを作ります。

 

実際にここからスイングを始動させるのですが、

この時に両脇に入れた力を維持したまま、

肘が体から離れない意識でテークバックして下さい。

 

割りと早い段階で右肘が曲がるかと思います。

 

そこからスイングを大きくするに従って、

徐々に右脇が空いていきますよね。

 

トップでは右脇は空いている状態の完成です。

けど右肘は地面を真っ直ぐ指しているはずです。

 

どうですか?

普段思い描いているトップの腕の形が、

自然と出来ているのではないでしょうか。

 

つまり、右ひじがトップで地面を指す形を作るのでは無く、

アドレスで右脇と右肘を作ってから、それを離さないように始動すると、

自然と右ひじが支点となり、骨格上右脇が自然と開くが、

決して右ひじ自体が空いている訳では無い。

 

と言う事です。

 

 

 

それと右膝をキープして股関節に乗る動作ですね。

 

この2つがきちんと出来ていさえすれば、

スエーや手打ちなどのプレーンから外れるテークバックは、

完全にしなくなります。

 

要はボールを綺麗に打てると言う事です。

 

ハーフショットを身に付ける必要性は、

始動からテークバックでオンプレーンに乗せる動作を身に付ける事。

そしてどのクラブ、どのスイング幅でもビジネスゾーンで同じになる事。

この2点です。

 

それを身に付けるには、アドレスでの両脇と両肘の作り方と、

両脇をグッと意図的に締めたまま肘を身体から離さないよう、

身体と腕、クラブを同調させて身体の回転で打つ事。

 

これが出来れば合格になります。

 

ハーフショットの練習で何よりも重要なのは、

ボールを打つ事自体にはありません。

 

身体の感覚だったり、動作の仕方、理屈を知って、

それを理解して身に付ける為の練習なんです。

 

アドレスの感覚、グリップの感覚、始動のきっかけや動作、

それらを掴んで毎回意図的に作る事。

 

最初はこれを必ず意識して取り組んで下さい。

 

ハーフショットが打てないとか当たらないのは、

ほぼ間違いなく身体と腕とクラブが同調していません。

 

”手や腕が独立して動いてしまっている”

はずです。

 

両脇が緩んでいたり、肘が腰骨を向いていなかったり、

肩が回らず手や腕だけが独立して動いていたり。

 

両脇が緩まずにしっかりと意図的に力を入れると、

手や腕だけでテークバックは出来ないはずです。

 

それこそ肘を曲げるしか無理です。

それではさすがにおかしいですよね(笑)

 

だから肩を回して身体でテークバックするしか、

スイングする方法がなくなります。

 

逆に、意識して脇を締めて肩を回して身体と同調すれば、

打てないはずが無いと言う事です。

 

ここからボールに当てないようにするには、

腕でクラブを操作するしか無いですからね。

 

そう言う事です。

 

もちろん右膝が動かないように、右足裏の内側でエッジを効かせ、

始動で左肩と右膝を寄せる意識の下半身の使い方も重要です。

 

この2つが身に付いた時、どんなクラブでも、どんなスイングでも、

決して打てないなんて事は起こりません。

 

それでも打てない当たらないとなると、

また別に問題があると言う事です。

 

■参考動画

ハーフショットの練習後方

 

 

・コントロールショット

ハーフショットが歩くように自然に、打てるのが当たり前のレベルになったら、

それはもう感覚と動作が完全に無意識レベルで身に付いた。

 

と言えます。

 

ここまで徹底的にハーフショットに取り組めば、

次のコントロールショットもフルスイングも、

簡単に打てるようになっているはずです。

 

仮にミスしても自分でその原因が完全に把握出来ます。

 

例えば切り返しで腕から降ろしに行ったとか、

右膝が少しスエーしたとかですね。

 

それが分かれば自分で簡単に修正出来ますから、

スイングに思い悩んだりする事はなくなります。

 

この段階になるとスイング練習の次の段階、

それに進む合図でもあります。

 

『どうすればもっと再現性の確立が上がるか?』

と言う段階ですね。

 

そこまでは毎回ハーフショットの練習を、

欠かさずやって頂きたいと思います。

 

そこまでハーフショットだけも良いですが、

何となく感じやイメージ、動作や感覚が掴めれば、

たまにミスする事はあっても、ほとんどミスも無くなります。

 

ミスするのはまだ、その動作の習得レベルが低いと言うだけです。

 

普通に歩いていても、たまに躓いたりよろけたりしますよね。

それと同じ事なので、ある程度自然に打てれば、

次のパンチショットに進んで頂いて構いません。

 

これは個人の感覚なので、自分にしか判断基準がありませんが、

今言っている事が、『あー、あの感じの事ねー』と思えれば、

それはもう十分理解している証拠ですから次に進みましょう。

 

逆にもしまだ言っている事がイメージ出来なければ、

ハーフショットでその感覚を掴んで理解するまで、

継続して取り組んで頂ければと思います。

 

当たり前のように打てる理解度と、

そうでは無い理解度では決定的に違います。

 

まずはその感覚を掴んで下さいね。

 

では、実践練習の次のステップ。

”コントロールショット”に進みましょう。

 

 

コントロールショットとは、フルスイングのトップから、

フィニッシュまで振り切らずに、

クォーター(10時くらい)の位置で止めるショットです。

 

ライン出しとか、コントロールショットとか言われますね。

 

この練習がなぜ必要なのかと言うと、

別にハーフショットからフルショットでも実際は良いのですが、

今後の為に取り組んで頂きたいのがその理由です。

 

 

ハーフショットが打てると言う事は、オンプレーンで振れているので、

そのまま振り切った方がスイングが安定するからです。

 

自転車もゆっくりだとよろけますが、早く走れば安定しますよね。

それと同じです。

 

これをフルスイングのトップからクォーターの位置(肩より少し上)で、

スイングを止めるにはバランスの良いスイングが必須です。

 

要はスイングバランスを身に付ける最良の練習が、

コントロールショットの練習だと言う事です。

 

スイングバランスを身に付けると言う事は、

フルスイングの段階になっても安定して打てると言う事です。

 

よくフルスイングでバランスを崩す場合がありますが、

これはスイングバランスが崩れてしまったからです。

 

要は変に力が入っていたり、どこかズレていたり、

再現性の高さの観点から言うとマイナスです。

 

その再現性を高めるにはスイングバランスが重要なんですね。

 

フィニッシュまで止まらないほど、力いっぱい振ったり、

逆にそこまで振れないほど、緩んでしまっては、

どちらもスイングバランスは悪いと言う事です。

 

それとこのコントロールショットの練習は、

コース上で実践技術として大いに役立ちます。

 

毎回必ずフルスイングの距離が残ると言う事はありませんよね。

それに傾斜地やラフからなどコースでは微妙なコントロールが求められます。

 

このコントロールショットが打てるようになると、

コース上で様々な状況に対応出来ます。

 

例えば7番で150ydピッタリで打てるとして、

コントロールショットなら140~145ydです。

 

 

セカンドで左右バンカーや奥がOBや林などの場合、

ピッタリで打ってしまうと少しミスした時のリカバリーが非常に難しくなります。

 

そう言ったマネジメントが求められる場面で、

コントロールショットが打てると、精度が上がりますから、

ミスしても比較的リカバリーが可能なボール位置になります。

 

これは特に150yd前後の距離が残った場合、

ピッタリグリーンを狙ったミスが多くなりがちなので、

今から身に付けておくと重宝しますよ。

 

■参考動画

コントロールショットドリル

 

 

※まとめ

STEP:9【実践練習:ハーフショットとコントロールショット】

 

特にハーフショットはその後のスイング作りを決定するほど、

ゴルフスイングの基礎が詰まっています。

 

どんなスイング幅でも絶対に通るエリアですからね。

 

私はこの練習を始めるようになってから、

いかに今まで適当な練習をしていたのか、

そもそも練習と呼べる物では無かったと痛感しました。

 

と同時にスイング作りを一から考えるきっかけにもなりました。

 

どんなゴルフ教材もここまで深くアドレス・グリップから、

それぞれの動作でのポイントを掘り下げていないと思います。

 

過去から今に至るまで、私が実践して掴んだポイントを、

具体的に最も効率的な順序でお伝えしていますから、

今まで分からなかった動作も掴めているのではないでしょうか。

 

 

ここまで来ればフルスイングは難しい事ではありません。

振り切るだけですから(笑)

 

けどフィニッシュが取れないとかバランスを崩す、

右足に体重が残ってしまうと言う事を心配されるかも知れません。

 

結局それは、股関節が使えていないと言う事と、

右手で引っぱたいたスイングなだけです。

 

ここまで段階的に順序良く実践して頂いていれば、

間違い無くフィニッシュが綺麗に決まるスイングの感覚が、

どんな動作をすれば良いのか理解されているはずです。

 

ではコントロールショットの練習もハーフショット同様、

当たり前に打てるレベルまで身に付けましょう!

 

もちろんコントロールショットを練習しながら、

LastStep:【ワンピーススイング(超スロードリルと実践練習)】

に、お進み頂いてもOKです。

 

ではスイング作りの最終段階。

LastStep:【ワンピーススイング(超スロードリルと実践練習)】

にてお待ちしております。